敷ふとんは3年・掛ふとんは5年に一度「打ち直し」

 手づくりの綿ふとんは「打ち直し」という伝統的な再生方法があります。その打ち直しの目安は敷ふとんで3年、掛ふとんで5年と言われています。

 普通に使ってそれぐらいの時間が経つと干しても膨らまなくなり、体を支えたり、体を保温したりと本来の綿ふとんの能力が発揮されなくなります。また、人間が使っている布団はダニやノミの温床となりますが、打ち直しの過程で熱殺菌されるので衛生面を考えても打ち直しが必要です。

打ち直しの料金について

お持ちの綿ふとんを同じ綿ふとんに打ち直す場合の料金の目安

お持ちの綿わたの敷ふとんを同じサイズ同じ仕様の敷ふとんに打ち直すと言った一番オーソドックスなパターンです。綿わたの冬用掛ふとんの場合の料金目安も同じです。

※新しくする生地によって違います。※表示の金額は全て税込です。

生地(全て綿100%)サイズ(お持ちの布団と同じ物に打ち直す場合)
綿平織り無地S(SL)⇒ S(SL)12,800円(+足しわた&換えわた)
D(DL)⇒ D(DL)18,000円(+足しわた&換えわた)
綿サテンS(SL)⇒ S(SL)14,500円(+足しわた&換えわた)
D(DL)⇒ D(DL)21,000円(+足しわた&換えわた)
上質綿サテンS(SL)⇒ S(SL)16,000円(+足しわた&換えわた)
D(DL)⇒ D(DL)22,500円(+足しわた&換えわた)
V&AコーマorモダンS(SL)⇒ S(SL)18,500円(+足しわた&換えわた)
D(DL)⇒ D(DL)26,600円(+足しわた&換えわた)
遠州木綿S(SL)⇒ S(SL)22,800円(+足しわた&換えわた)
D(DL)⇒ D(DL)32,000円(+足しわた&換えわた)

こちらの料金に通常は「新しい綿わた」を足します

打ち直しの工程で減ってしまう分だったり、厚みを出したい場合だったり、新しいわたの割合を増やす事でより新品に近い状態に戻したり出来ます。

足しわた

減ってしまった分の綿わたを足します。同じ布団に打ち直す場合は通常1~2枚。

換えわた

減ってしまった分だけじゃなく、全体の2~3割の中わたを新わたに換えます。Sサイズの場合は4枚。

綿わたの種類と価格

綿わたの愛称1枚の価格と重さ
環(綿90%、ポリエステル10%)敷ふとん用800円(約375g)
和(綿95%、ポリエステル5%)敷ふとん用900円(約375g)
富士(綿100%)敷ふとん用1,000円(約375g)
空(綿70%、ポリエステル30%)掛ふとん用800円(約300g)
大地(綿90%、ポリエステル10%)座布団用600円(約375g)

綿ふとんの「厚さ(重さ)」や「サイズ(大きさ)」を変える事が出来ます

昭和の時代の綿ふとんが今の時代のライフスタイルに合わなくなっている事が多いです。打ち直しでは一度「わたの状態」まで戻しますので、仕立ての際に「厚さ(重さ)」や「サイズ(大きさ)」を変える事が出来ます。ベッドに敷くから薄く軽くしたい、カバーに合わせて大きくしたい、そんなご要望はお気軽におっしゃって下さい。

お預かり期間

職人が手作業で仕立てますので通常『約4週間』のお時間を頂きます。

※2~4月は比較的早く仕上がり、6~11月は6週間近く掛かる事もございます。

●2023年10月27日の時点では『約6週間』のお預かりです。

代えふとん

打ち直しの仕上がりまで使う敷ふとんが無い方は代わりの綿わた敷ふとん(Sサイズ)をお貸しする事も出来ます。

打ち直し料金にプラスして1枚500円(税込)

綿ふとんや座布団のリサイクル『わたがえり』

使っていない綿ふとんや座布団の『リメイク』

使っていない綿の敷ふとんや掛ふとん、それに座布団はございませんか?

  • 綿の敷ふとんは「ベッド」になったから使っていない。
  • 綿の掛ふとんは「羽毛ふとん」を買ったから使っていない。
  • 綿のお客様用ふとんは「貸し布団」を頼む事にしたから要らなくなった。
  • 座布団はリフォームや引っ越しで「和室が無くなって」使う部屋が無くなった。

そんなライフスタイルの変化で昔ながらの綿ふとんや座布団が使えなくなる事は多々ありますよね。ですが、綿ふとんや座布団は「打ち直し」を行うと別のカタチにリメイクする事(作り直す事が出来ます。当店ではこの別のカタチにリメイクする事を『わたがえり』と呼んでいます。

今の生活に合わせたカタチにリメイクして資源を有効活用しましょう

こんなカタチに『わたがえり』出来ます

四角形でしたら寝具はもちろんインテリアグッズとしてもリメイク出来ます。こんなモノを作りたい、このサイズに合わせて作りたい、お気軽にご相談下さい。

2022グッドデザインしずおか特別賞受賞

グッドデザインしずおかは、1993年に創設された静岡県内のデザインの取組みを審査する事業で、有形無形にかかわらずデザインが活用されたモノ及びコトを顕彰しています。

今、全世界で目指す持続可能な社会を築くためには資源を有効活用する仕組みが必要不可欠であり、加えて自然素材の綿わたを使用した道具は使用する人々へ快適さをもたらす点を評価頂きました。

打ち直しの実例(パターン)はこちらで

通常の打ち直し、わたがえり(リメイク)、これまでの実例は下記のページをご覧下さい。

綿ふとんの打ち直し

綿ふとんや座布団を打ち直して色々なカタチの寝具や道具を作ってきました。その実例を紹介します。

綿ふとんの日常のお手入れ

干して湿気を溜めない

 綿ふとんは非常に吸湿性が良く、人が使用しなくても空気中の水分を吸収してしまいます。水分が含まれた綿ふとんは硬く重たくなり本来の能力を発揮出来ません。理想は週に1度、定期的に天日に干しましょう。干すのが難しい場合は風通しを良くしたり、「ふとん乾燥機」を使って出来るだけ湿気を溜めない様にしましょう。

ふとん乾燥機は非常に便利

 共働きで干す時間が上手く作れなかったり、ベランダが狭かったり、干す場所への移動が大変だったり、花粉が気になったり、現代生活ではふとん乾燥機を使って室内で乾燥を行う方が嫌にならずに継続出来るかもしれませんね。

 ただし、天日干しによって紫外線を浴びると布団が殺菌されるので、頻繁じゃなくても良いので窓際で日光を浴びせる時間は設けた方が良いとは思います。

丸洗いのメリットとデメリット

 綿ふとんは専門の業者が行えば水で「丸洗い」する事が出来ます。ただし、綿ふとんを水で洗うと綿わたの油脂も一緒に洗い流してしまって綿わたがパサパサになります。この状態は吸湿性のアップというメリットがある反面で、潰れやすくなるデメリットもあります。また丸洗いは側生地を傷めます。

 おねしょ等で汚れてしまったり、お客様用として普段使いはしない様な綿ふとんは丸洗いでも良いよ思いますが、普段使いの場合は「打ち直し」が理想です。